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間違った慈愛の教えが通用すれば、馬の耳に慈愛の念仏を唱えるが如く
何ら責任行為がなされず、それだけに止まる行為が宗教の名の下に、一般化することになります。加えて盗人に
追い銭を与えるが如くの思想も一般化するのです。どうゆうこかと云えば、慈愛の名の元に犯罪行為といえども、
無条件で許さなくてはならなくなるのです。許しても相手は改める義務も、責任を取る義務もないのです。
許さなくてはいけないと云う許す義務が発生してしまうのです。許す義務だけあるのならば、必然的に、
良心的な生き方をしている者は、横暴な生き方をしている者に、何ら、異議を唱えることができなくなるのです。
まじめに生きる者が損をする社会の仕組みになるのです。
あの世に帰れば慈愛を施した者、受けた者、双方ともに賞罰の現象が働くとされているから、それで良いとするならば、
宗教心をもつ者はあの世に行ってから、賞罰が行われることに期待し、神に復讐の期待を寄せて、この世を生きていかざるを
得なくなります。社会の深層意識の中に、そういう意識が生じても不思議ではありません。信仰とは、抑圧された意識を神に、
開放されることを期待することに変質して行きます。しかも上記の教えは、神の代理人と称する教祖の教えとして、
行われ現在も責任行為は無視されているのです。
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